住所 埼玉県桶川市大字下日出谷140-1 TEL048-789-5505
診療科目 内科・人工透析
おかもと腎クリニック院長 岡本 憲一
透析をもっと知っていただくために
血液透析中に痛みはありませんか?
針を刺すときに少し不快感や痛みがありますが、透析をしている間には、とくに痛みを感じることはありません。血液透析を行う際には太い注射針を使用するために、恐怖感を感じる方も少なくありませんが、緊張しすぎるとよけいに痛みを感じてしまうので、リラックスすることが大切。痛みが強い場合には、事前に麻酔テープなどを使って痛みを軽減することもできるので、主治医や看護師に相談してみてください。
いままで以上に家族に迷惑をかけるのではないかと心配です。
血液透析であれば通院時の送迎、腹膜透析であれば自宅での透析液バッグの交換など、家族の協力が必要な場面はたくさんあります。食事の工夫などにも家族の協力は欠かせません。透析に戸惑っているのは、患者さん本人だけでなく、ご家族も同様でしょう。透析のある生活に、家族みんなで少しずつ慣れていくことが大切です。ご家族の負担が大きくなりすぎるようであれば、無理をせず、地域の送迎ボランティアの利用や、介護保険サービスの活用を検討することをおすすめします。看護師やソーシャルワーカーに相談してみてください。
透析を始めたら、仕事など生活が制限されてしまうのでは?
透析を受けながら、自分らしく、無理のない生活を続けていくためには、主治医とよく相談しながら、環境を整えることが大切です。仕事をされている方であれば、通院や治療のための拘束時間が少ない腹膜透析を考えてみるのもよいでしょう。血液透析の場合は週に3回程度の通院が必要ですが、生活パターンに合わせて、夜間の透析を行っている施設を利用してもよいでしょう。2日以上の旅行をされる場合には、予約のうえ、旅行先の施設で透析を受けることもできます。
透析が始まっても食事制限があり、きちんと続けていけるか不安です。
透析療法を始めても、正常な腎臓の代わりをするわけではないので、食事療法を続ける必要があります。合併症のない透析生活を続けていくためにも、食事療法は非常に重要です。塩分控え目で栄養バランスのとれた透析食は、実は一番理想的な食事。調理法や味つけなど、おいしく食べる工夫をしたいものです。また、守るべきポイントさえ押えれば、工夫次第で外食も可能です。看護師や栄養士の指導を受けながら、自分の嗜好や生活リズムに合わせた食べ方を身につけていってください。
透析の回数をせめて週2回くらいにすることはできませんか?
腎臓の働きが徐々に衰えて尿量が減ってくると、体内の過剰水分により体重増加量が大きくなります。たとえば週3回の透析であれば、月曜日3s、水曜日2s、金曜日2sという具合に透析と次の透析の間に体重が増加していきます。同じように水分を摂った場合、週2回の透析では月曜日3s、金曜日4sと透析間の体重増加量が大きくなってしまうため、それだけ心臓への負担が大きくなり危険です。血液透析は、週に3日、1回あたり約4時間行うのが標準的ですが、決められた回数や時間をきちんと守ることが大切です。
透析をした日でも入浴はできますか?
針を刺した部分から出血する危険があるので、透析した日の入浴は原則禁止です。身体を拭く程度にしたほうがよいでしょう。どうしても入浴したい時は、針を刺した部分をカバーして水にぬれないようにします。また、透析をした後は血圧が不安定になっています。そのような時に入浴すると、血管が開いて血圧が急に下がり、脳貧血を起こして倒れる場合があります。透析当日の朝風呂は、血圧が安定しているようであれば、問題ありません。
薬だけで腎臓の働きを改善することはできないのですか?
薬物療法は腎不全の悪化を抑えるのみ。食事療法と生活改善なしに、腎臓の負担を軽くすることはできません。薬物療法は、あくまでも腎不全の進行を抑えるものであり、腎臓の働きを回復させるものではありません。ですから、腎臓の負担を軽くするためには、医師の指導に基づいた食事療法や生活改善をきちんと続けることが何よりも大切になります。食事療法や生活改善がきちんとできていければ、薬物療法の効果も十分には得られません。
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資料提供:キリンファーマ株式会社
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