食事療法で腎臓の負担を軽くしましょう!
食べるものを調整して、腎臓にかかる負担を軽くすることで、腎不全の進行をある程度抑えることができます。
腎不全の食事療法では、十分なエネルギーを摂るとともに、タンパク質と塩分を控えることが大切なポイントになります。
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エネルギーのもとになる食品を適切に摂るようにします。エネルギーが不足すると、代わりにタンパク質が壊されて筋肉の量が減ってしまうので注意が必要です(ただし、糖尿病性腎症の場合は、血糖管理のため、エネルギー制限が加わります)。 |
タンパク質の摂りすぎは、腎臓に負担がかかります。食事中のタンパク質を制限することで、働きの低下した腎臓への負担を減らし、腎不全の進行を抑える効果が期待できます。 |
塩分の摂り過ぎにより体に水分が溜まり、血圧が上昇したり、むくみが現れます。高血圧は腎不全を進行させます。 |
腎不全が進行してきたら気をつけましょう!
強いむくみや尿量の減少が認められるようになったら、水分摂取量の制限が必要になります。それ以外では、塩分制限が守られていれば、のどの渇きに応じて水分を摂取して構いません。
腎臓の働きが低下してくると、カリウムやリンの排泄が不十分になります。高カリウム血症は、ときに致死的不整脈などを引き起こします。高カリウム血症が認められるようになったら、カリウム制限を行います。
リンの過剰摂取は骨の合併症を引き起こす危険性があります。タンパク質の制限が守られていれば、ほぼリンも制限されるので、しっかりとした食事管理を行うことが大切です。
食事療法の効果には個人差がありますので、医師、栄養士、看護師によく相談して取り組むようにしましょう。
水分管理に気をつけましょう!
「体に入る水分量」と「体から出される水分量」のバランスを取ることが重要です。一般的に、食べ物や飲み物に含まれる水分は血液中に取り込まれ、余分な水分は尿として体外に出されます。そのため、尿量がほとんどない透析患者さんでは、過剰な水分が体内に溜まっていきます。
塩分管理も重要なカギ
水分摂取量は塩分摂取量に比例します。塩分をたくさん摂った場合には、どんなに努力しても水分摂取量を減らすことはできません。なぜなら、塩分を摂ると口が渇くように体の仕組みができているからです。
1.小さめのマイカップを常備する。
1回で飲める水分量をはかっておくとよいでしょう。
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2.アルコールも水分です。
1日の水分量の範囲内で摂るようにします。
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3.中2日の透析の場合は、
いつもより水分摂取を控えめに